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ドペルデュサン・レーサー

ドペルデュサン・レーサーはその美しい機体と共に、初の時速200km/hを突破した飛行機として航空史に名を残す名機だ。1912年シカゴで開かれた第4回ゴードン・ベネット杯レースで140馬力のエンジンで174.01km/hで優勝したのを皮きりに、当時の速度記録をどんどん塗り替えていった。1913年のランスで行われた第5回ゴードン・ベネット杯レースではエンジンを160馬力に換えて、9月29日、プレボー操縦のドペルデュサン・レーサーが203.85km/hという驚異的な記録で優勝した。また、1913年4月16日のモナコで行われた第1回シュナイダー・トロフィー杯にも出場し、プレボー操縦で見事に優勝し、水陸ともに制覇した。見た目にも木製モノコック構造を採用して、スマートな洗練されたイメージを受ける。大きめのスピナ、細い胴体、矢羽根のような小さい垂直尾翼と、とても1912年の機体とは思えないデザインだ。しかし、離着陸性能は扱いにくく、高翼面荷重という事もあって、着陸速度は同時代の飛行機の最高速度並みに早く、時速96km/hほどで、離着陸距離も必要だった。設計者はルイ・ベシュローという人物で、ドペルデュサン社(SPAD)が倒産してブレリオに経営が引き継がれたスパッド社でも設計者として活躍しスパッドS.7などの名戦闘機を設計した。

ドペルデュサン・レーサー
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